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ここがポイント

「改定の間の年の薬価改定」、いわゆる「中間年改定」は2021年度から導入されます。2018年度には2年に1度の通常改定が予定されており、2019年度には消費増税に伴う薬価改定が予想されます。さらに2020年度にも通常改定があります。

今後は3年連続で薬価の全品目改定が行われるため、これらの状況を踏まえた上で、2020年中に中間年改定の対象範囲が設定されます。見方を変えれば、毎年改定は実質的に2018年度から始まるともいえます。

 

中間年改定の対象品目は、2020年中に具体的な範囲を設定します。政府は2016年12月にまとめた薬価制度改革の基本方針で、中間年には価格乖離の大きな品目について薬価改定を行う方針を示していました。その具体的な範囲が注目されましたが、2017年11月22日の中医協には詳細を示さず、「国民負担の軽減の観点からできる限り広くすることが適当」との見解を示すにとどめました。市場実勢価格の推移などをみながら、2020年中に範囲を設定する方針です。

一方、厚生労働省は中間年改定で医療費をどの程度抑制できるかの試算結果については示しました。中間年改定で最大2,900億円の医療費抑制効果が期待できるといいます。試算では、通常改定の2年分の価格乖離の2分の1から4分の3の乖離が中間年に発生すると仮定し、2015年度の薬価調査のデータを使って算出しました。

中間年に「平均乖離率を超えた範囲」を薬価改定の対象にすると、全品目の約5割が該当し、1,900億~2,900億円の医療費抑制につながるといいます。これは最も対象範囲を広めに取った試算で、対象品目を「平均乖離率2.0倍以上」に限定すると全品目の約2割が該当し、500億~800億円の抑制につながるといいます。

中間年の薬価調査については、すべての卸業者を対象に実施するものの、全数調査ではなく、卸ごとに一部の営業所を抽出し調査します。政府が2016年12月にまとめた基本方針の中では、「大手事業者等」を対象に調査を行う方針が示されていました。これに対し日本医薬品卸売業連合会は、特定の卸のみを調査対象にした場合、得意先が何らかの意図を持って価格交渉に臨むなど、流通にゆがみが生じる恐れがあると指摘していました。

また2年に1回の薬価調査では、病院と診療所、薬局に行う購入側調査の調査票に、どこから購入したか分かるよう、卸業者の営業所名を記入する欄を新たに設けることにしました。購入側と販売側のデータを突き合わせることができるようにし、データの正確性の向上を図ります。

2015年度の調査は病院873施設、診療所1,043施設、保険薬局1,892施設の規模で行ってきましたが、記載事項が増えることで調査による負担が増すため、調査客体を2分の1に縮小します。

 

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