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new business for pharma company

市場環境が急速に変化するにつれ、製薬企業は従来のままの事業構造では経営の維持が難しくなっています。新薬開発企業による長期収載品の切り離しは依然活発で、後発医薬品事業の売却も続いています。

一方で近年は、「未病」の概念を意識した医療保険外のビジネスを構築する企業が増えてきました。事業の核である新薬開発とともに、本業をサポートして経営を安定させる道筋が模索されています。

 

新薬開発から新たな事業へ進出

アステラスは新たなビジネスを創出する「Rx+事業」をスタートさせています。処方薬を意味するRxの枠を離れ、プラスαを生み出そうというコンセプトです。市場環境変化に合わせ、自社の強みと経験を生かしたソリューションの提供を目指します。健康増進から診断、治療、予防、管理といった流れを意識しており、抗体と放射線を融合させ早い段階でがんの診断を可能にすることや、病巣取り残しによる乳がんの再発を防ぐため、がん細胞を見える化する診断薬などを開発する予定です。

2018年10月にはバンダイナムコエンターテイメントと組んで、運動支援アプリの共同開発契約を締結しました。糖尿病やメタボリックシンドロームが増加するなかでも、継続的に運動するための適切なプログラムは示されていません。そのため、科学的な根拠を基にした支援アプリを開発します。医薬品企業とゲーム関連企業とのコラボレーションとなります。これを手始めに、2020年までの中期経営計画中に複数の製品を市場に送り出したい考えです。

 

デジタルテクノロジーとの融合

大日本住友は、サイボーグ技術の実用化を目指すメルティンMMIに7億円を出資するとともに共同研究開発契約を締結しました。メルティンは優れた生体信号処理技術とロボット技術を保有。大日本住友の医薬品事業の知見とメルティンの技術を融合させ、医療機器などの共同研究開発を行っていきます。大日本住友は医薬品以外のヘルスケア領域を「フロンティア領域」と設定し、新たな事業の開拓を目指しています。野村博社長は「低分子医薬や細胞治療など、これまでは治療にフォーカスしていたが、新規事業ではAIやデジタルテクノロジーを提供する事業を考えている」と説明しています。

疾患を医薬品によって治療するだけではなく、病気の手前の段階に目を向けたり医薬品以外の分野への投資を進めたりすることで、新たな事業を生み出す動きは活発化しています。

 

 

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