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薬価改定などの逆風の中、製薬会社の早期退職募集が続いています。それに伴い、MR数を削減して営業活動をCSOに委託する大手製薬企業が増えており、今後の成長産業になっています。今回は、MRのキャリアパス 転職市場の現状と今後の展望に続き、エイペックス製薬チームのマネージャー谷口王一さんに、CSO転職の実情とメーカーとの違いについて話を聞きました。

CSOとはContract Sales Organizationの略で、製薬企業から業務委託を受けメーカーMRの代りに営業、プロモーション活動を行う受託機関のことです。CSOに在籍するMRを「コントラクトMR」と呼びますが、シニア層の採用など一部例外を除いて雇用形態はCSO企業の正社員です。

 

Q. CSOへの転職者が増えていると聞きますが、現在の転職事情を教えてください。

5年くらい前までは40代半ば以上の方が主流でしたが、ここ最近は20代、30代の方の転職が増えています。話を聞いてみると、ほとんどの方が「エリアを固定して働きたい」という理由でCSOを選ばれています。また、CSOでは様々な製薬会社の医薬品を扱いますので、「他の領域を経験したい」「オンコロジーや希少疾患をやってみたい」など、MRとしてのやりがいを求める方も多くいらっしゃいます。製薬会社では頻発する早期退職プログラムで雇用への不安と、組織再編もペースが早くなり異動の可能性も常にあるため、パイプラインに左右されないCSOでキャリアを全うしたいという方も格段に増えました。

そして、CSO側も増える一方の需要に対応するため、経験豊富なMRから未経験者まで幅広く優秀人材を求めており、この傾向が当分続くことは間違いないと思います。

 

Q. CSOは雇用が不安定という声も聞くのですが、実際どうなのでしょうか?

A. 雇用が不安定というイメージは、プロジェクトごとのアサインであることに恐らく起因していると思います。CSOでは、製薬会社から委託されたプロジェクトに一人一つずつアサインされますが、契約は半年~1年ごとで、その後は見直ししながら延長されていきます。結果的に同じプロジェクトに4~5年関わることもありますが、通常は1~2年毎に様々なプロジェクトを経験できるので、メーカーのMRよりも経験領域・製品は多彩です。様々な製薬会社の医薬品を扱うため知識が豊富になり、ドクターからの信頼も得やすいとよく聞きます。

 

プロジェクトとプロジェクトの間に「待機時間」があることもありますが、正社員ですので給与はきちんと支払われますし、「2か月間お休みができた!」という方もいてちょっとお得ですよね。(但し多くのプロジェクトが常に動いていますので、お休みを期待して転職されるのはお勧めしません!)昨今は、大手製薬会社は自社のMRとCSOの配分を設定しているところも多いので、以前のように穴埋め要員ではなく戦略的にCSOを活用しています。CSOのMRだけでチームを組むプロジェクトもあるくらい、CSOに対する需要は拡大しています。

 

Q. 実際には、どんなプロジェクトが経験できるのでしょうか?

A. 領域としてはパイの大きい循環器、糖尿病、呼吸器疾患が最も多いです。メーカーMRと何ら変わらず大学病院や基幹病院も担当できますし、新薬ローンチに携わったり、講演会やアドバイザリーボードなどの企画もします。CSOは企業間での競争原理が働いているため、他社との差別化のため常に自社のMRの価値=サービスの向上を目指しています。そのため、オンコロジーなどスペシャリティ領域をアサインできる人材の育成にも力を入れており、MRとしての価値向上を目指したい、難しい領域でやりがいを感じたい、という方にはCSOは近道になる選択肢だと思います。

 

Q. 人材育成に力を入れているとは、具体的にはどのようなことなのでしょうか?

A. CSOでは、オンコロジーや免疫系疾患、CNS領域などスペシャリティMRを育成するプログラムがある他、スキルアップ、コンプライアンス、製品、学術研修など多彩な人材育成プログラムが提供されています。「製品」で価値が決まるメーカーと違い、CSOの価値は「人材」で決まるため、人材育成に大きな投資をしているのがCSOの大きな特徴の一つです。経験が浅い場合や、自身のスキルを伸ばしたい方には最適な環境と言えるでしょう。また、MR個々の能力や勤務条件が最大限に考慮されたうえで、プロジェクトの特性とのマッチングが行われる傾向があり、人材を大切にする企業文化が反映されていると言えます。

 

Q. CSOでは、入社後はどんなキャリアパスが用意されていますか?

A. 実は、「人材を大切にする」CSOの理念は入社後のキャリアプランにも表れており、メーカーよりも選択肢が多彩です。特に中堅~大手CSOでは、CSO事業以外にも様々なプロジェクトを有しており、MR以外の選択肢も数多くあります。現場を経験する中で、自身のキャリアプランを見据えながら働けるのが特徴で、そのために企業側も360度の人事評価制度とフォローシステムを整えており、親身にキャリア相談に乗ってくれます。

 

CSOでは大きく3通りの将来像が描かれるのですが、どちらにしても実現までのルートがしっかりと提示されているのも特徴です。

 

①MRとしての専門性を高める:オンコロジーやスペシャリティ領域の専任MRとして自身の強みや仕事のやりがいを求める。様々なプロジェクトに関われるので、メーカーよりも専門性が高められることがある。

 

②管理職を目指す:エリアマネージャー(派遣元の製薬会社の営業所長とのコミュニケーションが多い)やプロジェクトマネージャー(派遣元の本社とのコミュニケーションが多い)を目指す。メーカーなら30代半ばまでがキャリアアップのチャンスでも、CSOでは40代、50代でも十分にチャレンジ可能。

 

➂MRからキャリアチェンジを目指す:人事、法人営業、教育研修など、本社勤務への社内公募の機会が多い。中堅~大手では、新たなサービスモデルや事業拡大を目指すCSOも多いため、事業開発や経営企画、マーケティング、臨床開発、もしくはMSLやトレーナー、コンサルタントといったMR以外のフィールド職にも挑戦できる。

 

Q. 異業種からでもMRにチャレンジできますか?

A. CSOでは、異業種からポテンシャルの高い若手を採用するケースが常にあります。MR認定資格がなくても、実務をこなしながら企業が取得に向けてバックアップしてくれるので、安心して入社ができます。製薬メーカーでは、新卒以外はポテンシャル採用をしているケースはほとんど聞きませんので、未経験からMRになれる今現在の唯一の道といっても良いかもしれません。

 

欧米に比べ日本でのCSOの活用数はまだ低い水準にありますが、今後もグローバルのトレンドに沿って、CSOは製薬業界でなくてはならない存在になると考えられます。

CSOで働くメリットをいくつかお話しましたが、一番の魅力は、MRそれぞれの希望やニーズを考慮してくれる「柔軟性」と、その背景にある「人材への理解」だと思います。「勤務地を固定したい」「希少疾患をやってみたい」「人材育成に興味がある」など、個々の想いを大切にし、またそれを実行するためのサポート体制も整っています。やりたいことに挑戦するための間口も、メーカーよりも格段に広いです。

そして何より、CSOでは「リストラ」の話を聞いたことがありません。40代の方でも正社員として採用され活躍し、マネージャーなどキャリアアップのチャンスも十分にあります。このことは、やはりCSOが「人材を大切にする」企業文化を有していることに起因していると思います。もし、CSOへの転職に少しでも興味がある、もう少し詳しく話を聞きたい、という方は、是非キャリア相談を申し込まれてみてください。

 

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