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ここがポイント
脂肪肝を甘く見てはいけません。肝臓は「沈黙の臓器」と呼ばれ、病気が悪化していても症状が現れにくい器官です。もし脂肪肝を指摘されたなら、決して軽んじることなく、ひざを正して治療に取り組むようにしましょう。

おなかが突き出た肥満体型で、お酒も飲むし、よく食べる。健康診断では肝機能を表すALT(GPT)やAST(GOT)などの数値が高めで、中性脂肪やコレステロールの数値も気になる。そんな人がしばしば下される病名が「脂肪肝」です。お酒をたくさん飲む人の場合は「アルコール性肝障害」と診断されることもあります。きっと「ははあ、それならオレも指摘されたことあるよ」というお父さん方も多いのではないでしょうか。

もっとも、脂肪肝を指摘されても、あまり危機感を抱いていない方も多いかもしれません。なぜなら10年ほど前までは、脂肪肝は他の肝臓病に移行することのない、たいして怖くない病気、肥満体型なら誰でもなるような軽い病気だと考えられていたからです。

しかしNASHという病気が注目されるようになり、様相が一変したのです。NASH(Non-Alcoholic Steatohepatitis)は、正式名を「非アルコール性脂肪性肝炎」と呼ばれる病気。この肝炎は、普通の脂肪肝と違って肝硬変や肝臓ガンなどの怖い肝臓病に移行しやすく、そのうえ一滴もアルコールを飲まないのにもかかわらずかかってしまうのです。

しかも、普通の脂肪肝かNASHなのかは血液検査をしても判らず、診断するには、肝生検といって肝臓の組織を調べてみなくてはなりません。症状も普通の脂肪肝と大きく変わりません。初期はほとんど無症状で、進行すると倦怠感などを訴えるようになります。ですから脂肪肝と診断されたのを甘く見て、「なーんだ脂肪肝か、それならたいしたことないな」なんていう態度でいると、もしNASHだったときに痛いしっぺ返しを食らうことになりかねないというわけです。

現在NASHは急速に増えつつあります。成人の約1パーセントがNASHだとされ、約150万人の患者がいると推定されます。おそらく患者数は今後も増加していくことでしょう。

脂肪肝同様、NASHの最大の原因は肥満です。NASHは糖尿病、脂質異常症、睡眠時無呼吸症候群などがあると発症しやすく、また肥満の人が急激にやせた際にも発症しやすいとされています。メタボリック症候群を指摘されている人も要注意です。


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